お役立ち情報
2023.04.26
オペレーターに負荷のないテクノロジー活用方法とは
今、多様なデジタルツールや文章生成AIなどが提供され、これらを活用することで顧客体験の向上や業務効率化が実現されています。しかしながら、これらのツールを適切に活用するためには、対応するオペレーターの負荷も考慮する必要があります。つまり、施策を検討する上では、ツールの利便性だけではなく、オペレーターの負担軽減にも着目することが重要です。
お客さま対応に使用されるチャネル・ツールの問題点
保険業務に携わるオペレーターは、複数のデスクトップPCを使いながら、複数のウィンドウ・ツールを同時に立ち上げて業務に使っていることがほとんどだと思います。デスクの切り分けは行っているかもしれませんが、チャットやチャットボット、FAQシステムへの対応などもあり、システムやツール類に疲弊している状況はないでしょうか。 また、多くの保険業務のセンターにとって、長年勤めているベテラン層は、センターにとって非常に頼もしい存在であると思います。彼ら・彼女たちに気持ちよく働いてもらうことも重要なポイントです。ベテラン層が高齢層である場合には、なおのこと配慮が必要です。
オペレーターにテクノロジーを負荷なく活用してもらうための解決策
①使いやすいツールを選定する
解決策の例としては、あたりまえのようですが、オペレーターにとって使いやすく、操作が簡単なツールを選定することで、作業の負荷を軽減することができます。本記事では、おすすめのツールをご紹介いたします。
(1) Biz Front SmartUI
こちらのツールは、既存システムを改修することなくフォーム画面を改善することができるツールです。例えば、コールセンターでの応対履歴を入力する際に、注意喚起・アナウンスを表示したり、入力候補を表示させたり、プルダウン選択を設定することが可能です。
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(2)みえサポ
みえサポは、映像を見ながら音声でサポートができるシステムです。例えば、お客さまのカメラをアウトカメラに切換えると、オペレーターもお客さまと同じ映像をみることができ、双方の伝えたいことがより正しく伝えられるようになります。もしくは、お客さまとオペレーターのブラウザ画面を同期させることで、オペレーターがお客さまの閲覧しているWebページを遠隔操作しながらご案内や入力支援をすることができます。オペレーター側に用意されているマーキングやスポットライトなどのツールで、お客さまへより詳しくご案内することも可能です。また、音声も同じプラットフォームで利用できるため、会話をしながらスムーズなご案内が可能です。
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(3)サイコロ型IoTデバイス
コールセンターは応対時間などがシステムでデジタルに計測できますが、事務処理については工数の正確な管理が難しいということがありました。そこで、オペレーターに負荷がなく、業務にも影響を出さずに工数計測ができるという点で、簡易なIoTデバイスを活用しています。
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生保会社のAI-OCR補正事務の事例では、処理時間を計測し、時間がかかっている作業は管理者が声がけをして不備に回すことを促したり、問題がないかを確認する運用を取っています。
②既存のツールやシステムを活かしたまま改善
既存のツールの活用でも、オペレーターの負荷を軽減して運用を効率化できるケースも多くあります。顧客の多様化に合わせ、入口となるチャネルは各種用意をしているが、各チャネルの設計が分断されているということはないでしょうか?例えば、顧客情報の管理が分断されていたり、最初に問い合わせを開始したチャネルから切り替えることができないという状況です。すべてのチャネルが統合されたシステムを設計することも一つの案ではありますが、それでは時間もコストもかかってしまいます。ビジュアルIVRやSMSを用いたチャネルシフトも(電話→FAQや問い合わせフォームへの誘導)もぜひ検討してみましょう。
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③チャネル毎にデスク・担当者を分ける
チャットや電話など、対応するチャネル毎にデスクや担当者を分けることで、オペレーターの負荷を分散することができます。特に最近では、マイページやアプリの使い方に関するお問い合わせが発生するなど、対応の複雑さによるストレスも増加しています。そして、保険会社としては、これらのチャネルは今後強化していきたい領域だと思います。一方で、これらのお客さま対応は、保険募集人資格を必要としない可能性もあるため、その場合は、この業務だけを切り出して外部委託してしまうのも有効です。これらのデスクは、テクニカルサポートデスクと捉えることもできるのではないでしょうか。
まとめ
以上の解決策を実施することで、オペレーターの負荷を軽減し、テクノロジーを負荷なく活用することができます。ただし、導入前のトレーニングやサポートの充実も重要です。オペレーターがツールを正しく使いこなし、顧客に良質なサービスを提供できるようにするためにも、継続的なフォローアップが必要です。