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2023.08.03

第1回:保険契約時に重視したポイントとは?~保険加入者の実態調査2023~

保険契約時に重視したポイントとは?~保険加入者の実態調査2023~

3年以内に生命保険もしくは損害保険に加入した全国の男女2,652人を対象に、保険加入者の実態調査を行いました。今回から各テーマに沿った連載コラムをお届けします。

保険の契約時から契約後のフェーズに絞り、以下5つのテーマを設けました。

1. 契約時に重視したことや契約のきっかけ
2. 現状、契約している保険の満足点・見直し意向
3. お客様が保険会社に求める情報とは
4. 保険で困った時の問い合わせ先
5. マイページの活用状況

第1回のテーマは、「契約時に重視したことや契約のきっかけ」です。


調査概要

今回の調査対象者は、40~59歳が52%と約半数を占めており、男性は全体の65%になります。以下、詳細です。

調査概要

調査主体:株式会社TMJ
調査実施機関:株式会社インテージ
調査方法(抽出フレーム):インターネット調査(MAT-Kitより抽出し配信)
調査実施期間:2023年3月24日(金)~29日(水)
調査地域・対象者条件:全国の18歳以上男女個人、3年以内にいずれかの保険に加入した方
サンプルサイズ:n=2,652

契約時の重視ポイント

Q. 保険の契約時に重視したポイントは何ですか。(複数回答可)

生命保険(以下、生保)の場合(n=1,586)

1位 自分に合った商品内容である(31.1%)
2位 保障内容が充実している(25.5%)
3位 納得感のある保険料である(20.7%)

4位 商品内容がわかりやすい(18.0%)
5位 営業担当者の対応がしっかりしている(17.5%)
6位 手続きが簡単/わかりやすい(16.3%)
7位 営業担当者と知り合いだから(15.6%)
8位 保険会社の規模・経営の健全性(13.9%)
9位 代理店の対応がしっかりしている(13.1%)
10位 既にその保険会社の保険に契約していた(13.0%)

損害保険(以下、損保)の場合(n=2,004)

1位 納得感のある保険料である(22.3%)
2位 自分に合った商品内容である(21.5%)
3位 保障内容が充実している(21.1%)

4位 手続きが簡単/わかりやすい(18.6%)
5位 商品内容がわかりやすい(16.1%)
6位 特にない(14.1%)
7位 営業担当者の対応がしっかりしている(14.0%)
8位 既にその保険会社の保険に契約していた(13.1%)
9位 営業担当者と知り合いだから(11.9%)
10位 代理店の対応がしっかりしている(11.2%)

生保も損保も、

  • 自分に合った商品内容である
  • 保障内容が充実している
  • 納得感のある保険料である

は最も重視するポイントとしてトップ3にランクインしました。

各保険会社様が力を入れている商品設計は、お客様も選ぶ際に重視しており、ニーズがマッチしていることが見えてきます。

生保と損保の違いとして、4位以下の項目を見ていくと、 生保では、「営業担当者の対応がしっかりしている」が5位に入り、損害保険では「手続きが簡単/わかりやすい」が4位に入っていました。 損保と比べて、契約期間が長い傾向にある生保は「信頼できる営業担当者の存在」が重視されています。
その一方で、損保では「営業担当者の対応」よりも6位に「特にない」を選択する方が多く、お客様自身での手続きや自己解決を想定した「手続きの手軽さ」が重視されることが推測されます。

契約のきっかけ

Q. 保険を契約したきっかけは何ですか。(複数回答可)

生保の場合(n=1,586)

1位 自身の年齢の節目(32.5%)
2位 家計支出の見直しを行った(25.0%)
3位 自身のライフイベント(19.9%)

4位 家族の話を聞いた・勧められた(7.9%)
5位 勤務先から紹介された(5.4%)
※特にあてはまるものはない・分からない(26.7%)

損保の場合(n=2,004)

1位 自身のライフイベント(19.8%)
2位 自身の年齢の節目(17.9%)
3位 家計支出の見直しを行った(14.8%)
4位 家族の話を聞いた・勧められた(6.1%)
5位 勤務先から紹介された(5.6%)
※特にあてはまるものはない・分からない(39.6%)

生保も損保も、

  • 自身の年齢の節目
  • 家計支出の見直しを行った
  • 自身のライフイベント

お客様起点のきっかけを占める割合が高く、周りからの紹介や情報発信をきっかけとした契約は少ない傾向にありました。

「特にあてはまるものはない・分からない」の回答も多く、損保の場合は4割弱が選択しており、契約時に重視したことでも「特にない/どの保険会社でもよかった」の回答が全体の6位を占めた状況も考慮すると損保は強いこだわりを持って保険を選ぶお客様は多くないかもしれません。そのため、いかにお客様が最小限の手間や労力で保険の契約手続きを完了できるかが重要なポイントになってきそうです。

契約の手段

Q. どのような手段で保険を契約されましたか。

契約の手段

生保も損保も、保険会社の営業・生保レディ・代理店を通した対面が契約手段の半数以上(生保:78.7%、損保:55.6%)を占めました。

インターネットによる契約は、生保が5.9%、損保が18.2%と大きな違いが見られました。損保では契約時に「手軽さ」を求める声が多く、対面と比べて手軽なインターネットが上位に来たことが推察されます。

まとめ

契約時に重視したことは、お客様自身に合った商品内容であり、保障内容の充実や納得感のある保険料が生保も損保もトップ3に入り、商品そのものの魅力が重視されていました。生保では、営業担当者への信頼が上位に続くのに対し、損保では手続きの手軽さやわかりやすさが重視されていました。

契約のきっかけとしては、生保も損保もお客様自身のライフイベント・年齢の節目・家計支出の見直しなどお客様自身の生活の中での変化に伴ったきっかけが上位を占めました。

契約手段では、生保も損保も対面による契約が半数以上と根強く、損保ではインターネットを活用した契約が2割弱を占めていました。

契約期間が長い傾向にある生保では、「営業担当者の対応」が肝となり、契約を継続する上でも信頼できる関係性が重視されています。一方の損保では、お客様自身での手続きや自己解決を想定した「手軽さやわかりやすさ」へのニーズが高く、インターネットによる契約も生保よりも多かったです。

お客様の手軽な手続きを後押しする一例として、「eKYC(電子本人確認)」が挙げられます。eKYCでは、オンラインで本人確認や書類提出が可能となることで従来のKYC(本人確認)手続きの手間を軽減する取り組みとして注目されています。

eKYCの関連記事はこちら>保険業界に革新をもたらすeKYC導入、顧客満足度向上の鍵

次回は、「現状、契約している保険の満足点・見直し意向」をテーマにお届けする予定です。


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保険加入者の実態調査2023