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2023.06.26
保険会社にメリットが大きい、「自社内拠点での業務委託」という選択肢
今回は、自社内での業務委託契約を選択するメリットについて、自社拠点と委託先拠点で業務実施をする違いやTMJの事例を交えながら解説します。
「業務委託=自社以外の場所で行う」イメージありませんか?
業務委託と聞いて、どんなイメージが頭に浮かびますか?コスト削減や業務効率化を進めたいものの、
・「自社以外の拠点で業務を行うから、準備が大変そう」
・「外部委託するのに設備投資が必要になるから、費用対効果が見合わなさそう」
・「難しい業務だから、外部へ委託するのは難しそう」
など、業務委託が解決策として難しいのではと感じる方もいらっしゃるかもしれません。また、「ニアショア(国内の地方拠点)・オフショア(海外拠点)を拠点移して、定型的な業務をお願いする」というイメージも根強い印象があります。
私たちが多くの企業様とお話させて頂く中で、「業務委託=自社拠点以外の場所で業務を行う」というイメージをお持ちの方は決して少なくありません。一方で保険会社様の場合、保険業務の特性上、セキュリティや業務の難易度などの面で、業務は自社で行いたいという声を多くいただきます。
実は「業務委託=自社拠点ではできない」とは限らないのです!TMJでも多くの保険会社様と保険会社様の自社拠点を活用した業務委託の形で、業務を実施しています。イメージとしては、自社内のひと島をTMJがお借りするようなイメージです。また、難易度が高い業務も自社拠点を活用することで「業務委託」という選択肢が生まれるかもしれません。
自社拠点で業務を実施するメリット
業務委託の際に、自社で業務を行う「自社拠点」での業務実施のメリットを3つご紹介します。
①セキュリティ基準をクリアするための設備投資が不要
保険会社の場合、金融機関ならではの厳しいセキュリティ基準をクリアした業務環境が必要不可欠です。
委託先拠点で業務を実施する場合、自社の基幹システムを利用するために、専用線を委託先拠点まで引き、ネットワーク環境を整える必要があります。この専用線を引くなどの環境構築のために、数千万単位の投資が必要なケースがあります。また、環境を整えるための時間も必要です。
一方、自社拠点で業務を実施する場合、すでにセキュリティ基準を満たした環境が整っているため、環境構築のための設備投資が不要となります。そのため、設備投資の費用をおさえながら、よりスピーディーに業務立ち上げが可能です。
②業務規模が小さくても実施可能
業務委託先で業務を行う場合、先ほど触れた業務環境を整えるための設備投資が必要となり、その投資費用を回収する必要があります。
業務規模が小さく、設備投資費用がかさむ場合、ROI(※)がプラスになるのに長い期間が必要となり、委託先拠点での業務は不向きな傾向にあります。 一方の自社拠点での業務実施の場合には、業務のために一から新しく設備投資する必要がないため、業務規模が小さくても業務委託を実施できるメリットがあります。
※ROI:「Return On Investment」の略称。「投資利益率」を意味し、投資費用に対して、どれだけの利益を上げられたかを示す指標。ROIが高いほど「投資効率が高い」と判断される。
③少量多品種・難易度が高い業務にも最適
保険会社の場合、「少量多品種」の業務があるケースがよくあります。業務量が少ないながらも、業務の種類が多岐にわたる場合、毎日は発生しない業務もあり、業務設計が難しいと悩みを抱える方も少なくありません。
また、イレギュラーが多く、業務の難易度が高いことで、マニュアル化が難しいケースもあります。
難易度が高く、「少量多品種」ある業務の場合、業務委託元企業と業務委託先のコミュニケーションが重要です。自社内拠点での業務委託では、物理的な距離が近いことでコミュニケーションを取りやすく、イレギュラー発生時にも相談しやすい環境があります。
TMJの事例
ここでは、TMJのダイレクト損害保険会社2社との取り組みについてご紹介します。2社とも等級訂正事務をTMJへ委託しており、A社はTMJ拠点の鹿児島、B社は自社の拠点で業務を実施しています。
2社共に業務委託のメリットを活かし、
・社員工数の削減
・変動する業務量に合わせた柔軟な業務体制作り
・マニュアル化・ルール化による、業務の属人化の解消
・業務の効率化とコスト削減
を実現しました。
比較軸 | A社(TMJ拠点・鹿児島) | B社(B社拠点・東京) |
---|---|---|
業務範囲 | ・等級訂正事務 ・ 書類チェック事務(新規・異動) |
・ 等級訂正事務 ・ 受付・発送/書類管理事務 ・ 計上事務 |
規模 | 約40席 | 約40席 |
場所 | TMJ拠点(鹿児島) | B社拠点(東京) |
環境 | セキュリティ条件をクリアした設備投資が必要 | B社環境のため、新規の設備投資はなし |
効果(コスト) | 地方化によるコスト削減 ・人件費・スペース費を抑えられた |
業務の委託範囲拡大によるコスト削減 ・少量多種目、高難易度業務にもTMJが対応 ・業務効率化(フロー改定・自動化など) |
効果(定性)・課題 | 業務範囲拡大のスピード感に課題 | 密なコミュニケーションがスピーディーな業務の委託範囲拡大を後押し |
A社とB社では、業務範囲やコンタクトセンターの規模感に大きな違いはありませんが、業務の実施場所が異なることで、効果・課題に違いがあります。両社の大きな違いとして、コスト削減のアプローチが異なります。
A社の場合は、TMJの地方拠点を活用したことで、人件費やスペース費を抑え、コスト削減を実現しました。一方のB社は、B社拠点で業務を実施し、B社とTMJの密なコミュニケーションを取れる環境を活かし、スピーディーな業務の委託範囲拡大により業務効率化を進め、コスト削減を実現しました。
関連資料
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どちらが自社に向いている?業務拠点を検討する上でのチェックポイント
業務拠点を検討する上での比較ポイントが以下となります。
『委託先拠点』での業務実施が向いているケース | 『自社拠点』での業務実施が向いているケース |
---|---|
・定型化された業務がメイン |
・イレギュラーが多く発生するなど業務の難易度が高い ・業務が少量多品種 ・業務規模が大きくない |
業務委託と派遣の違いとは
業務委託の検討を進める中で、「派遣でもよいのでは?」と思う方もいらっしゃるかもしれません。「業務の場所」という面では、自社拠点で業務委託をした場合と同じになります。
①自社で指示命令をする必要があるか
大きな違いとして、自社で派遣の方へ指示命令をする必要があるかないかという部分が異なります。 派遣の場合、派遣先企業(自社)が直接指示を出すことが可能となります。自社で指示命令を出すなどの管理をする必要があり、自社に負荷がかかる可能性があります。 一方、業務委託の場合には委託元企業が直接出すことはNGとなり、業務委託先企業(たとえば、TMJ)が指示命令を行うため、その分自社の負荷を軽減することができます。
②業務が属人化しやすいリスク
また、派遣の場合、「業務が属人化しやすい」というリスクがあります。感染症の流行や地震・台風などの自然災害の発生など予期できないリスクが多い中、「その人にしかできない」属人的な業務がある状態は業務が滞る可能性があります。 業務委託であれば、業務の実施だけでなく、業務が属人化しないように業務を標準化した上で業務の改善や提案を行います。そして、業務改善が業務効率化やコスト削減につながっていきます。そのため、派遣特有の「業務が属人化しやすい」リスクを解消することができます。
※業務委託と派遣の違いを詳しく知りたい方はこちら>>
<保険会社様向け>業務委託?それとも派遣?それぞれの違いと向いている業務をご紹介
自社に合った業務の拠点選びを
同じ保険業務を外部へ委託する場合でも、企業によって最適な業務の拠点は異なります。選択肢が多い分、どんな環境が自社に合っているのか悩む方もいらっしゃるかもしれません。 TMJでは、従来のTMJ拠点を活用した業務委託だけでなく、企業様の拠点で業務を行うことも可能です。ご検討の際は、ぜひご相談ください!お問い合わせは、<こちら>。